yomoyomo's Music Column(2000年)
KEEPERS の上原さんから依頼を受け、音楽に関するコラムを書くことになった。はじめての他サイト進出である。
実はこの一年前にも、某所から「ファッション雑誌を創刊したいのだが、そこでロックについて書かないか」という依頼を受けたことがあった(当時の更新履歴をみれば分かります)。結局そのときの話はうやむやに終わってしまった。この一年ロックに関する文章を書けなかった原因の一つに、その時味わった苦い思いがあるのは間違いない。
だから上原さんから依頼を受けたときは、「悪霊退散!」と叫んでしまったが、こういうチャンスがそうないだろう。ちょうどロックについて文章を書きたいと思っていたところでもあったし。
内容的には、誰もが聴くものについて誰もが思うようなことを書いても仕方がないので、僕の資質的にも、メジャーなものをダシにしてマイナーなものを語る方向になると思う。でも正直なところ、余りかっちりした形式はまだ決めていない。大したことが書けなければ切られることだって覚悟しなければならないしね。
- 生きるための闘い、その結実としての音楽 -- The The -- (2000.06.25)
- いきなり The The についての文章! 果たして日本に何人ファンがいるのだろうか。対象が対象なので、何の遊びもない真面目一辺倒の文章になってしまったが、〆切や依頼内容に沿って書く修練のつもりで書いた。The The については、ロッキング・オンで山下えりかが素晴らしい文章を書いているので、それと言葉が重ならないように気を配った。
- 素晴らしき哉、ライブ体験 (2000.07.24)
- 当初の予定を変更し、コミカルな文章を持ってきた。初回から二回続けてシリアスだったんじゃ誰も読んでくれなくなるしね。内容は当然ノンフィクションで、特にエアロスミスの方は長さの関係で端折ったけど、色々と事情があってどうしてもキーを取り戻さなければならなくてホント泣きそうだったなあ。これはいつか使おうと思っていたネタなのだ。
- 彼らは live を伸ばさなかった (2000.08.25)
- 題材が非常にマイナーなので、それを読者に興味を持って読んでもらえるように構成・材料を練りに練って書いた文章。よく書けたとも思う。が、文章のツメが甘い(よそに出す文章は後から自分で微調整できないのがツライ)。残念。鬱だったので気持ちを奮い立たせるのが大変だった。
- 僕はウィノナ・ライダーが嫌いだ (2000.09.25)
- 苦しみぬいて書いた文章だが、その甲斐なく出来としては最低の部類。アラン・スミシー名義にしたいくらいだが、それはできないのでタイトルに嫌いな女優の名前を冠することでその代わりにさせてもらった。但し僕の拙文とは関係なく、最後に紹介するディスクは素晴らしいですので。次回はゴテゴテしてないシンプルな文章にしたい。
- Love Time, Love Music (2000.10.25)
- とんでもないタイトルだが、メールマガジンで見付けたある訃報から自らの過去に遡って恥ずかしい所業を開陳した挙句、最後にはインターネットがもたらす音楽への質的な影響に関する考察まで至る高邁な文章。だが成功作とは言えないだろう。次回こそシンプルな文章にしたい!
- I don't believe in the Beatles (2000.11.26)
- ずっと機会を窺い、満を持して書いたビートルズについての文章。いくらでも詰め込むことはできたが、今回は簡潔にまとめた。今度は逆に言葉足らずなところがあるかもしれない。書くことは全て頭の中でまとまっていたのだが、最後にアテが外れて慌てた。そのことは次回触れるかも。
- 20世紀に残しておきたいアルバム10選 (2000.12.25)
- この時期ありがちな企画であるが、21世紀にも残るというよりは既に完結しているアルバムを選んだ。選んでいるうち例によって盛り上がってしまい、異様に長くなった。出張先(Internet Week)のホテルで書き継ぎ、帰りの新幹線の中で仕上げた。そうした状況のせいか、筆者の性格の悪さとアブナさが滲み出た文章になってしまった。バイヤーズガイドのつもりだったのだが。
初出公開: 2001年03月24日、 最終更新日: 2001年03月24日
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