著者: Rebecca MacKinnon
日本語訳: yomoyomo
以下の文章は、Rebecca MacKinnon による Chinese Censorship 2.0: How companies censor bloggers の日本語訳である。
私は以前から中国のブログ検閲について執筆しており、最も最近では12月に書いている。8月には、ウォールストリートジャーナルのアジア版に「外国人が知らない中国の検閲」と題した論説記事を書いたが、これも香港大学に資金提供を受けた中国のブログ検閲調査プロジェクトを基にしたものである。ちょうど First Monday が、私の学術論文「中国の検閲2.0:企業によるブロガーの検閲」を公開している。
中国のインターネット検閲で最も国際的に議論になるのは、ただ一つのレイヤーに集中している。つまり、ウェブサイトのフィルタリングや「ブロッキング」だ。私の論文は、「中国のインターネット検閲システムの別の面」に光をあてることを目指すものである。つまり、国内にホストされるコンテンツが完全に削除されたり、最初から公開できない中国内のウェブサイト検閲プロセスである。その全プロセスは、「インターネット警察」や他の政府機関によってではなく、インターネット企業の従業員によってほぼすべて実行されている。本調査は、この中国内の検閲システムのある小さな部分に特化している。それは、ブログサービス提供者(blog service providers:BSPs)が、そこの中国の利用者によって書かれたブログをいかに検閲しているかということである。
要約:
「本研究は、中国のインターネット検閲の未解明のレイヤーである、中国のインターネット企業が、ユーザ生成コンテンツを、大抵それを削除したり公開を妨げることでいかに検閲しているかを探るものである。中国のブログサービス提供者を系統的にテストすることで、国内の検閲が企業間に幅広いバリエーションで非常に分散していることが明らかになった。テスト結果は、かなり多くの政治的に慎重を期するマテリアルが中国のブロゴスフィアに生き残っており、また知識と戦略があればそのように生き残る可能性が向上しうることも示していた。本研究は、私人や私企業の選択や行動が、中国のブロゴスフィアの自由と支配の全般的なバランスに重要な影響を持ちうる、という結論を下している」
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