著者: Andy Lester
日本語訳: yomoyomo
以下の文章は、Andy Lester による George Bush as programming project leader の日本語訳である。
本文中のジョージ・ブッシュの発言の翻訳については、ジョージのブログ (by Fugafuga Lab.)の「ディベート速報」を一部参考にさせてもらった。
昨夜、ケリーとブッシュの討論会初回を見ながら、僕はブッシュ大統領がプログラミングプロジェクトのリーダーだったら何とおっかないだろうと考えて衝撃を受けた。
彼は、物事が計画通りにいかないのに直面してもなお、最初の方針を堅持する重要性を繰り返し続けた:「この戦争に勝つには、計画を信念を曲げず、毅然として遂行することだ」彼はまた、方針を変更すると軍隊の士気を失わせることになるとも語った:「間違った戦争のために、間違った場所に、間違った時期にいる、今危険にさらされている軍隊にどのようなメッセージを送るのでしょうか?」
そのやり方がプログラミングのプロジェクトに有効でないのを、僕は嫌というほど知っている。経験豊富なプログラマであれば知っているのは、プロジェクトというものは計画通りには決して進まないし、方針修正が重要であるということだ。プロジェクトリーダーが、あたかも何の問題もないようにふるまうのは、その仕事に従事する人たちに対する侮辱なのである。
もしイラク戦争がプログラミングのプロジェクトならば、ブッシュは定期的に、「プロジェクトが順調に進んでないのは承知しているし、チームに多くの犠牲者が出ているのも分かっているが、我々がこのプロジェクトを終えることができると信じている。だから、確実に我々がこのプロジェクトから生きて抜け出すために、これまでと違うようにやるべきことを挙げよう」と言っている必要があるのだ。
もちろん、イラク戦争がプログラミングのプロジェクトならば、そもそも経営者の承認を決して得てなかったろう。我々の要求は何なのだ? 何がマイルストーンになる? プロジェクトの終了はどうすれば分かる? 終了までの期間はどのくらい? 成功を判断する基準は何? iRaq プロジェクトが、本当に企業の安全を強化する最良の手段なのか?(訳注:言うまでもないが、「iRaq プロジェクト」とは、「イラク戦争」の IT プロジェクトっぽい言い換え。次の段落の「Hoo-Sane システム」も同様)
プロジェクトに一年以上かけ、1000人以上の従業員を失っても、ブッシュプロジェクトリーダーは、一握りの完了した課題を指し続けるばかり:「我々はその古く、バギーなシステムを排除した。うちの会社は、それがなくなってより良い状態になっている。我々は、その替わりとなるものを構築するという問題を未だ抱えており、たくさんのプログラマが燃え尽きてしまっている。というのもそれが私が考えていたより大きな課題だったからだが、少なくとも私がずっとリプレースしたいと思っていた Hoo-Sane システムは排除したわけだ」
自分が優れた政治家かは疑わしいが、ジョージ・W・ブッシュは、僕がこれまでやってきたどのプロジェクトでも何の役にも立たないだろうというのは間違いなく分かる。