著者: Tim O'Reilly
日本語訳: yomoyomo
以下の文章は、Tim O'Reilly による Political Patterns on the WWW の日本語訳である。
なお本文中にリンクされている Republic.Com は、『インターネットは民主主義の敵か』というタイトルで毎日新聞社より邦訳が刊行されている。
Amazon ベースの「関連書籍」ツールはたくさん見てきたけれど、誰が使っても相当説得力のある結果が出るのを見たのはこれがはじめてである。この分析において、Valdis Krebs は、人がどんな本を読むかが、政治的傾向に反映されることを明らかにしている。右派の人たちに読まれる本のグループがあり、左派の人たちに読まれる本のグループがあるのだが、驚くことに両者はほとんど重なっていない。
この現象については、Cass Sunstein の Republic.Com を読んで一度話題にしたことがあるのだが、Amazon の「関連書籍」機能を利用することで、それがとても明確に実証されるのを見るとは驚きである。
大変興味深いことに、これと同じ行動パターンを、Digital Democracy Teach-In において目の当たりにしている。民主党員も共和党員も共に、この新たなデジタル民主主義のツールを利用しているにもかかわらず、同じイベントに両者を来させるのが難しい。一度片方の立場についてしまうと、もう片方はあなたと関わりをまったく望まなくなるというわけだ。対話こそ民主主義においてこの上なく重要な役割を果たすことを鑑みれば、これは我々の文化にとって悲しい実例と言える。