私が毎日自分に問いかける20の質問
著者: Vineet Nayar
日本語訳: yomoyomo
以下の文章は、Vineet Nayar による Twenty questions I ask myself every day の日本語訳である。
旅行しておらず家にいる場合、平日私は朝起きて、メールと電話で組織と連絡を取り、一時間ヨガをやり、それから車でオフィスに向かい、午前10時ぐらいに着く。大抵午後8時まで仕事をして、その後家族が待つ家に向かう。
日中、私は CEO としてとても陥りやすい罠を避けるよう努めている。最も危険なのは、わき起こるすべての疑問に対する答えを知っているはずと考えることだ。当然ながら、これはばかげている。一体どうやって直接関わりを持たない顧客、関係者、テクノロジー、ソリューション、国、組織の問題に対する答えを知ることができよう。
そんなの不可能だ。しかし、何世紀もの間、世界中の組織は、その CEO はなんでも知っているという考えの基に成り立ってきた。知らないにしろ、あたかも知っているがごとく振る舞うべきだと。今日では CEO があまり分かっていないことはみんな知っているが、そうあるべきと仮定する(そうでなくてもそうであってほしいと思う)のが、かなり直しにくい習性である。
思うに CEO は Chief Question Asker であるべきで、答えの最終提供者ではないのだ。そこで私は、特にその日の早い時間に以下の質問を自分に問いかけるようにしている。
- うちの組織はそうあるべきと私が考える形に変化する準備ができているか?
- 我々は「目的」だけでなく我々の成すことの「手段」を変えることにより、どうやって会社の成長を加速できるだろうか?
- 「ビジネスに人間性を取り戻す」という約束を推進するために私は今日何ができるだろう?
- 人間にフォーカスすることで、ビジネスにおける不確定要素を減らすことができる?
- 私のために働く人たちは、自分たちのほうが私よりも分かっていると思っているだろうか?
- 実際のところ、彼らのほうが私よりも分かっている?
- 私は、彼らのほうが私よりも分かっていることを承知しているように振る舞っているか?
- より速い成長を助けるのは何か:今以上のコントロールか、それとも価値創造か?
- 価値を創造する人たちはそれをコントロールする人たちに管理されるべきだろうか?
- 私はコントロールすることに注力しすぎていないか?
- 私はコントロールすることにとりつかれていないか?
- コントロールすべきでないもので私はどんなことをコントロールしているだろうか?
- 組織の自分以外の人間、特に価値を創造している従業員にどうすればよりコントロールを与えられるか?
- 価値を創造する能力を向上させるために今日どんな規則を取り除けるか?
- 会社の就業規則書を全部投げ捨てることは可能か?
- 世界人口の50%が25歳以下であるなら、どうして彼らは千年前に皇帝や大将によって作り出された組織構造の中で働かねばならない?
- 私の子供たちはうちのような会社で働きたいと思うだろうか?
- 従業員の子供たちはうちのような会社で働きたいと思うだろうか?
- うちの会社に CEO がいないとしたらどうなるだろう?
- 世界中のどの企業にも CEO がいないとしたらどうなるだろう?
当然ながら、以上の質問に対する答えを持ち合わせているわけではないが(何で持ってなきゃいけないの?)、質問19についてはよく考えている。ご意見があれば、どうか連絡いただきたい。
初出公開: 2011年04月04日、 最終更新日: 2011年04月04日
著者: Vineet Nayar
日本語訳: yomoyomo (E-mail: ymgrtq at yamdas dot org)
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